これまで Anthy では、 辞書を定義するためには、コンパイル時に辞書のビルドスクリプトにパッチを当てる 必要がありました。そのため、沖縄辞書 のような辞書を取り込む際は、ports/japanese/anthy のように コンパイル時にオプションをつけるか、Debian パッケージで追加された update-anthy-dics コマンドを使って辞書の再構築を行う必要がありました。
しかし、 anthy-8819 以降、 辞書ファイルを簡単にユーザー個人が追加できるようになりました。本稿では、 Anthy 向け個人辞書ファイルのの作成方法を解説します。
Anthy の個人辞書を有効にするには、ディレクトリー ~/.anthy/imported_words_default.d/ に辞書ファイルをコピーするだけで有効になります。
ただし、辞書ファイルは以下の条件にあっている必要があります。
EUC-JP でエンコードされている Canna 辞書 dictionary.t を Anthy の 個人辞書として使えるようにするには、UTF-8 にエンコードし、LANG=C で sort コマンドを通す必要があります。
% nkf --utf8 dictionary.t > utf8.t % env LANG=C sort utf8.t > ~/.anthy/imported_words_default.d/dictionary.t