沖縄の県立高校のゼロ校時問題についてのメモ


2012年9月26日の夜、1号が通っている高校でPTA臨時総会が開催された。
主な議題は、ゼロ校時問題の解決方法についての説明と承認。

同じ高校に子供を通わせている友人からゼロ校時問題って何?という質問を受けたのでちょっと調べてメモとして残しておく。

「ゼロ校時」とは

通常8:30とか9:00から始まる正規の授業があるが、その前に07:30などの早朝から設定された授業・講座

問題として取り上げられた経緯

自民党義家弘介氏が2012年3月9日の参院決算委員会で取り上げ「公益を害する裏手当だ」と追及。(「PTA会費で教員に「手当」 沖縄の県立高校」(産経ニュース 2012.03.09)から引用)

問題とされる点

学校で行われている0校時を担当される先生にPTAから報酬が払われており、不適切

問題解決について

・0校時はPTA主催の早朝講座とする。

・講座を担当される先生は、兼業届けを出し職務外の活動として講座を受け持つ

これにより、0校時は学校の正規の授業から切り離され(これまで時間割に組み込まれていたようだ)、授業の進行とは別の学習時間となり、先生の職務範囲から明確に切り離されるため、PTAから報酬を受け取る形が整うことになる。

この問題についての雑感

僕が高校生のころ(20数年前、30年は経たない)は希望者が参加する早朝講座があった。これが高校の授業に組み込まれる形で0校時へ変化したのかもしれない。経緯はまぁいいとして、朝の7時半から授業をするのであれば、これは時間外労働であるわけで、その労働に対し対価を支払うべきだと思う。誰が払うのか、それは当然雇用主であるべきなのだが、時間外手当を払えるようにはなっていないようだ。そうであれば、時間外に授業をやらないという選択肢しかないわけだが、授業数を増やして学力向上をしたい学校と親の利害が一致(したのかどうか確認はしてないが、明確な反対がなかったから始まって続いているはずだ)して早朝の授業をやることになったときに、この費用を誰かが負担しなければならない。負担できるのは1.先生、2.親のいずれかだ。早朝の授業をやることで一番利益を得るのは誰なのかを考えるとそれは生徒でありその養育者だと思う。そうなれば親が負担するのは当然であり、そのコスト負担の形としてPTA会費からの報酬支払が選ばれたんだと思う。これに無理はないと思う。

しかし、法的な点では突っ込みどころがあるようで法改正なしでの対処として上に書いた対処がされたわけだが、あるべき姿としては、「雇用主である県教育庁が時間外労働を指示でき、それについて報酬を払う」ようになるべきだと思う。残念ながら法整備を訴えて整備されるまでの時間を何もせずに過ごすわけにもいかないわけで、現状は妥当な対処ができていると思う。妥当な対処ができたから問題解決と思っていると後でまた問題が爆発する恐れがあるので、政治家の皆様には解決を模索して欲しいと思う。

この問題についての情報収集

「ゼロ校時」「ゼロ校時 沖縄」「ゼロ校時 義家」などでさがすといろいろ出てくるので、興味のある方は検索して読んでみて欲しい。

検索して気になったものを幾つか書いておく

先生の仕事の境界 - 水野 考講師 | 関東学園大学 教員によるNews解説

不当手当である、不当手当ではない、両面から冷静に検討した上で不当ではない可能性があると言っている

PTA会費で教員に裏手当てを支給 沖縄の県立高校 | まちBBS

義家議員がなぜ沖縄の0校時を国会で取り上げるのか事情がわからないなと思っていたら、10番の書き込みがなるほどと思わせる。

忙しい午前中の時間をだいぶ突っ込んでしまった割にはあっさりとしたメモではあるけど、ここまでとする。

こういう調べ物とまとめに慣れてくるともっと手早く深くやれるんだろうけど、今はこれで。

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